石巻の副都心としての新蛇田地区へ

進む蛇田地区整備事業

●三陸道4車線化

今回の震災では、三陸縦貫自動車道が、救急救命活動や緊急物資の輸送に大きな効果を発揮し、まさに「命の道」として機能したことから、平成23年度の三次補正において「復興道路」に位置づけられ、東日本大震災からの復興のリーディングプロジェクトとして、加速的に整備が進められています。仙台港北ICから桃生豊里ICまでの52.6Km区間の4車線化が進められており、復旧・復興事業の本格化に伴い、仙台から石巻間は慢性的な渋滞が続いており、石巻地域の復旧・復興に向けて早期の整備が望まれております。仙台から石巻間については、昨年度、仙台松島道路の利府IC〜松島ICまで4km区間の4車線化が完了し、春日PAとともに供用されたところですが、残る区間、鳴瀬奥松島IC~石巻北ICまでは平成26年度末、桃生豊里ICまでは平成27年度までに4車線化完了の予定です。
 

●398号バイパス

 三陸縦貫自動車道と女川方面を結ぶ国道398号バイパスは、石巻市街地の渋滞緩和の他、石巻・女川地域の復旧・復興に大きな役割を担う新たな交通軸として早期の供用が期待されています。現在整備が進められているⅡ期区間約3.4キロメートルについては、昨年度から本格的な工事に着手しており、平成29年度には完成の予定です。
 

●石巻北インターチェンジ

三陸縦貫自動車道と国道398号バイパスを直結する(仮称)石巻北ICや、そのアクセス道路である県道石巻北インター線については、平成24年9月に盛大に着工式が開催され、以来、平成26年度内の供用に向けて急ピッチで整備が進められています。新たなICに隣接する石巻赤十字病院においては、救命救急センターなどの増築・改修工事が平成27年度の稼動を目指して進められており、石巻地域をはじめとする県北地域の医療の充実のためにも、新ICや県道石巻北インター線の整備が急がれると考えます。
 

●石巻合同庁舎移転

 合同庁舎は東日本大震災において、地震・津波により甚大な被害を受け、行政サービスの提供に大きく支障をきたしました。従いまして、早急に行政サービス提供の拠点を整備する必要があったことから、現地において必要最低限の修繕により「仮復旧」を図ってきました。
 しかし、合同庁舎の機能には行政サービスの“安定”かつ“継続的な提供”を行うことが必須であり、市町などの関係機関と連携し防災拠点となる役割が、今後より一層求められます。これらを勘案すると、庁舎の位置は、現在地ではその役割を十分に果たすことが困難であると考えられます。そのため地域の“中核的行政機能”と“防災拠点機能”を果たす為に、津波の浸水域外に一定規模の面積を確保できることを前提に、東部土木事務所の機能も付加し、より一層の防災拠点としての整備を図り、新蛇田南第2地区被災市街地復興土地区画整理事業地内に平成28年度着工、平成30年度供用開始を目標に移転建替えすることとなりました。
 

●新蛇田駅

 石巻市は、東日本大震災の防災集団移転促進事業で新市街地が蛇田地区に形成され、人口の増加が見込まれることから、JR仙石線の新駅、仮称『新蛇田駅』の設置に向けてJR東日本は交渉を続け、設置することとなりました。新蛇田地区は将来、数千人が住むことが見込まれており、周辺を含めた住民の生活環境を向上させるために必要な駅として期待されます。新駅の駅舎の設計や建設、システム改修などに数億円を要しますが、平成27年の仙石線全線復旧に合わせて開業することを目指しています。
 


 

さいとう正美 県議会での一般質問と当局の回答

 
 議員としての大きな仕事は、県民の代表たる者として深い見識を持ち、行政のプランニングやその結論・結果を厳しい視点でチェックすることはもちろんです。そして、議場に立ち一般質問等を通じて、いかに当局から前向きで有意義な回答を引き出せるかにあります。「最速復興県民の会・さいとう正美」は、出来うる限り機会に登壇し、ふるさと復興の為に活動してまいりました。今回はその集大成でもある平成26年2月定例会(3月4日登壇)での質疑応答の内容を掲載致します。
 

1.石巻地域の社会資本整備について

(Q-1)今般被災し大きくダメージを受けた石巻工業港が完全に復活し発展するためには、港湾機能の回復のみならず、防災機能の強化により港湾背後の企業が安心して操業できる環境整備が重要だが、港湾施設の復旧状況と防災機能強化についてはどうか。
また、石巻工業港へのパナマックス級大型船の初入港は、飼料の原料輸入拠点として企業活動の活発化や畜産業の復興を示すものだが、石巻工業港の取扱貨物量の回復状況と今後の見通しについては。
 
(A-1)今年1月現在被災した港湾施設の8割の工事箇所に着手し、約4割が完了しており、全ての施設について平成26年度末に完了の予定。防災機能強化については、比較的頻度の高いL1津波に対しての防潮堤整備を現在進めている。津波からの防御機能も含めた西防波堤は、平成26年度内完成の予定で引続き南防波堤の整備も促進していく。
 平成24年の石巻港区における取扱貨物量は276万tで震災前の約7割でしたが平成25年1月〜10月の取扱貨物量は322万tと震災前とほぼ同程度まで回復。内訳は、砂利・砂73万t、木材チップ65万t、石炭35万t、とうもろこし等33万tとなっている。回復の主な理由としては、港湾関係者の協力による港湾機能の早期復旧、背後立地企業の復旧が進んだこと、震災復興需要による建設資材の取り扱いが増えたことなどが考えられ、これを参考に、立地企業等からの情報も取り入れながら、今後も取扱貨物量増加に向け取組んでいく。
 
(Q-2)石巻工業港は、3港統合で仙台塩釜港石巻港区となり港湾計画も全面改訂されたが、石巻港区は新たな港湾計画でどのような役割が期待されているのか、また今後の発展をどう展望しているのか。
 
(A-2)仙台塩釜港港湾計画においては、原材料や燃料の輸入拠点としての広域基幹産業拠点港湾として位置づけされており、石巻港区には、紙・パルプ、木材・合板、飼肥料関連産業が集積されており、これら産業の原料を取り扱う重要な役割を担っている。特に今後も大型穀物船の入港が期待され、県としてもそれに対応した港湾整備を推進し、さらなる発展を目指していく。
 
(Q-3)石巻新庄道路は、沿線地域の物流や観光振興に大きな効果が期待されるとともに、山形県との広域連携を支える東西交通軸として重要な路線と思うが、実現に向けた県の取り組みについては。
 
(A-3)今回の震災を踏まえ、三陸自動車道などの沿岸部の縦軸と共に、沿岸部と内陸部及び日本海側を結ぶ、防災道路ネットワークの構築を早急に進め、石巻新庄道路の整備の必要性が一層高まったものと考える。しかし、本路線は、未だ地域高規格道路の候補路線であることから、計画路線への格上げとともに、国道108号線石巻河南バイパスの早期事業化に向けて、国に対し強く働きかけていく。
 

2.本県の教育をめぐる諸課題について

●オリンピック選手育成と体力・運動能力の向上について

(Q-1)東京オリンピックや南東北インターハイを見据え、早い段階から素質のある子供達を発掘・育成する必要があると思うが、選手育成の取り組みについては。
 
(A-1)平成25年度から、県教育委員会と県体育協会が、各競技団体と協力し、県内の小学校4〜6年生から公募して「みやぎジュニアトップアスリートアカデミー」を開校。将来活躍できる人材の発掘・育成に取組んでいる。
 
(Q-2)被災地の運動場には仮設住宅が設置され、本県の子供達の体力や運動能力の低下が心配されるが、全国と比べてどうか、また震災前後でどう変化しているか。
 
(A-2)全国平均と比較すると中2男子以外は平均を下回っている。震災前後の比較では大きな変化は見られないが、運動環境に制限のある学校もまだあるので必要な対策を進めていく。
 
(Q-3)体力や運動能力の向上には長期的な視点で、発達段階に応じた着実な取り組みが必要と思うが、現在の取組状況は。
 
(A-3)県独自に「体力・運動能力調査」を実施している。その調査結果では、近年、中・高校生に比べ小学生の体力低下が課題となっているので、小学生に力点を置き、「元気アップ通信」等を通して、体力向上に向けた指導法を紹介している。また、就学前の幼児期における遊びを通した運動習慣を身につけるための活動にも取組んでいる。
 

●スポーツ指導の課題について

(Q-1)部活動中の体罰で多くの教員が懲戒処分を受けているが、学校教育でのスポーツの目的は人間としての成長であり、一流選手からも体罰によらない科学的・合理的な指導を求める声を聞く。本県ではスポーツ指導のあり方をどう考え、どう指導しているのか。
(A-1)県教育委員会では、外部指導者を含む教職員を対象に「指導者研修会」等を実施した他、「子供の心に灯をつける運動部活動の指導」と題した冊子を配布し、スポーツ医学や心理学等に基づいた科学的・合理的な指導方法の普及や体罰の根絶に向けた取組を実施している。
 

●学力について

(Q-1)昨年の全国学力・学習状況調査によると本県の小中学生の成績は伸び悩んでおり、学力低下を危惧するが、調査結果をどう分析しているのか。また、学力向上対策についてどう取り組んでいるのか。
 
(A-1)県内の小中学生は、漢字を正しく書くことや文章を分析的に読むこと、数式や割合の意味理解などに課題が見られる。一人一人の子供たちが確かな学力を身につけるためには、分かる、できる授業を積み上げていくことが必要となります。今回の調査を踏まえ、平成25年10月に学力向上のための緊急会議を開催し、5つの提言をまとめ全ての教師に指導のあり方について再認識してもらったところであります。今後も市町村教育委員会と連携しながら、教師の指導力向上と小中学生の学力向上を目指していく。
 
(Q-3)学力向上対策として、電子黒板等のデジタル教材を活用したICT教育に取り組む県もあり、国も導入に積極的だと聞くが、本県のICT教育の取組状況についてどうか。また、その教育効果をどう把握しているのか。
 
(A-3)文部科学省の調査では本県の教育の情報化の現状は、ほとんどの項目で全国平均を下回っている。ICTを活用することで授業の効率化や質的向上、児童生徒の学習意欲の向上などが期待でき主体的に学ぶ児童生徒の育成につながるものと考えている。本県の教育情報化推進の為に「みやぎの教育情報化推進計画」を策定し、教師がICTを効果的に活用するための知識・技能を修得する為の研修会を行い、情報化リーダーを対象とした研修会の実施も計画している。
 

●高等学校の取組について

(Q-1)全県一学区制により高校選択の幅が広がる一方、各高校は魅力ある学校づくりが一層求められる。各校の取組状況と県教委の指導内容についてはどうか。
 また、仙台集中で地方拠点校の学力低下が懸念された。各校への優秀な教員の配置や積極的な支援が必要と思うが、仙台市以外の各拠点校における進学状況と各校への支援策については。
 
(A-1)現在、次代を担うグローバル人材やものづくり人材の育成、志教育の推進と学力・進路実績の向上、各校の特色を活かしながら、地域や生徒・保護者の期待に応える、魅力ある学校づくりに努めている。また、県教育委員会では、「魅力ある県立高校づくり支援事業」、「志教育支援事業」、「クラフトマン21事業」等を通じ各高校を支援するなど特色ある学校づくりに努めている。
 全県一学区制が導入され、最初に入学した生徒の大学進学率は、県全体で88.1%と全国平均と同水準にあるが、各拠点校では94%と県及び全国平均値を上回っている。各拠点校支援策は、進学拠点校学力向上事業として指定10校に、外部講師を招いての講演会や練成講座・学習合宿の開催、教師対象には、授業改善研修や進路指導力向上研修の実施などを通じ、生徒の学力向上と各校の指導体制の改善を図っている。
 

●生活習慣の確立について

(Q-1)生活習慣の乱れは心の乱れに繋がり学力や体力にも影響することから、親や子供にその大切さを分かり易く教えていくことが必要だ。知事を先頭に県民に広く呼びかけ、就学前から継続的に家庭、学校、社会全体で取組むようにすべきと思うがどうか。
 
(A-1)県では東北大学の川島教授のご指導をいただきながら、子供の健やかな成長に必要な「しっかり寝ル、きちんと食べル、よく遊ブで、健やかに伸びル」を合言葉とした「ルルブル」運動を進め、マスコミなどを活用して広く県民に呼びかけている。 


 

ごあいさつ

 あの東日本大震災から早三年が過ぎ、四度目の春を迎え月日の経つ早さを痛感。少しずつ復興の兆しを感じるものの、仮設住宅やみなし仮設で落ち着かない生活を強いられている皆様の心情を思うと、一日でも早く復興を享受し、実感していただけるよう「最速復興」実現への意を新たにしています。
 ところで私も大変多くの皆様の御支援により県議会へ戻り、先ず、いの一番に行ったのが、議会承認を必要とする復興工事の速やかな議決の為の仕組みの改善です。これまでは「議会開会日に上程され次の日から各委員会審査で可決の後、議会最終日に可決されていた」ものを、「本会議においてこれら契約案件のみ先議するシステム」とするよう私が強く提唱致しました。これによって、これまでより、3~4週間くらい工事着工が早まるようになりました。    また、私が常々尊敬している古賀誠先生には、本県の復興に力強くバックアップしていただいております。大震災直後、誰しもが必要と感じていたのは自衛隊の力でした。私は、携帯の電波がつながる場所を必死に探し回り、小牛田でようやく古賀先生とつながり、被災地の抜き差しならぬ窮状を伝え自衛隊員を5万人から10万人に増員して頂けるようお願いしたところ、防衛大臣に要請し直ぐに増員が実現、その後、隊員の方々の被災地いたるところでのめざましい活躍は私達の記憶に深く刻まれました。
 私は、本県並びに石巻地方を初めとする被災地の諸課題解決の為に、月に2〜3度は上京し、復興大臣、副大臣、事務次官をはじめ、各省庁の局長、部長の皆様に直談判し、問題解決に努めてまいりました。
 復興事業を進めるに当たり、集団移転用地買収や復興工事が計画通りに進捗しなかった場合、法規制や省庁のルール等々で自治体では解決し難い問題が県内至る所で多発しており、その度に古賀先生にご尽力頂いたお陰で、解決に至った次第です。

 現在、新石巻魚市場建設が始まっておりますが、その背後地の生産加工団地等の嵩上げ工事を市の事業か、県の事業にするかでお互い協議しても結論が見出せないでいた時、当時の農林水産省漁港漁場整備部長にお願いし、県事業で施工すべきではとご指導をいただきました。そのお蔭で、立派な水産加工場、冷凍・冷蔵施設が次々に建設され、復興の象徴的地域になっています。また、女川魚市場買受人協同組合からの要望があった、カツオ船入港に合わせた女川魚市場の一部供用開始の件は、県当局にお願いし協議を重ね、何とか間に合わせる事も出来ました。
 さらに、各漁港の復旧に関して種々要望を伺い少しでも早く海の仕事、漁業復旧へと関係機関に働きかけをしてきました。その折、元水産庁漁港部長で現在全国漁港建設協会会長には、特に貴重なアドバイスや水産庁への働きかけをしていただきました。
 その他、復旧工事が落札されにくくなっており、その要因を調べていくと、復興工事を何本かまとめて発件されても監理技術者は、その工事毎の登録となる為、複数応札することが出来ないという、ひとつの原因を見つけ出し、対応策として一人の監理技術者でも複数の申込を可能にし、落札した工事があれば、他の工事を辞退してもペナルティはないという制度を提唱した結果、現在は、そのように施行されています。
 被災者の医療費の減免についても、根本復興大臣に何度か直談判する中でご理解を得て、知事をはじめ、県議会各位と共に運動を展開し、何とか実現の運びとなりました。
 これからは復興公営住宅の建設促進、被災者の心のケア、学校教育環境の早期整備、半島方面の高台移転、新市街地へのスムーズな移転対策、医療体制の拡充・整備、安定した雇用対策、企業誘致活動、新魚市場完成時を見込んだ漁船誘致活動、中小企業の本格的復興と新規産業の創出、米づくり、施設園芸のモデル化を目指し、農業の復興を全国・全世界へアピールの為の施策展開、等々「耕不尽」耕せども尽きずを信条に「最速復興」実現にひたすら精進してまいりますので関係各位におかれましてもそれぞれの立場で復興へ心を一つに頑張ってまいりましょう。以下に今後私が取り組むべき県議会活動の一端をご報告申し上げます。
●石巻市や女川町への定住促進施策の展開
●新しい観光産業ビジネスの展開
●東京電力福島第一原発事故に係る地元企業の風評被害対策
●地域を担う青少年の育成
 私は、過去三度に渡り衆院選候補者としてチャンスを頂きながら、不徳の致すところで結果を出せませんでしたが、今後は一兵卒の県議として、この国政への挑戦の中で培った人脈をフル回転させ、大震災に見舞われた県土を復旧から復興へ、そしてさらに飛躍させるべく身を挺して参ります。